ビジネスローンにメリットはある?

事業を始めたばかりという個人事業主は、実績も少ないため、銀行からの融資はほとんど期待できません。資金に余裕が有れば何の問題もありませんが、そうなってしまうとお金をすぐに用意しなければならなくなります。

 

公的機関や銀行からの融資が受けられれば一番良いのですが、公的機関で借りるには時間がかるのですぐには間に合いませんし、銀行で借りようと思っても審査が厳しく、簡単に融資はして貰えません。

 

そんな場合は、ビジネスローン(事業者ローン)の利用を検討するのもひとつの方法です。

 

ビジネスローンは消費者金融や信販会社、銀行で取り扱っています。それぞれにメリット・デメリットが有るので、特徴をよく理解してから申込先を決める事がポイントです。

 

目次

 

1.ビジネスローンとは

 

ビジネスローンとは、事業者を対象とした金融商品のことを指します。

 

事業目的の融資は、銀行が得意とする分野ですが、ビジネスローンは、銀行だけでなく、ノンバンク(消費者金融や信販会社)の事業主ローンもあります。ビジネスローンは限度額の範囲内なら何度でも借入が出来るので、一度契約すれば緊急でお金が必要になっても心配する事はありません。

 

1-1.消費者金融のビジネスローン

大手消費者金融のカードローンとビジネスローンを比較してみると

 

消費者金融

金利

融資限度額

プロミス

 

フリーキャッシング 4.5%~17.8% 500万円
自営者カードローン 6.3%~17.8% 300万円

アコム

 

カードローン 3.0%18.0% 800万円
ビジネスサポート 12.0%~18.0% 300万円

アイフル

 

キャッシングローン 4.5%~18.0% 500万円
事業サポートプラン(無担保) 6.0%~18.0% 500万円

 

「アコム」や「アイフル」のカードローンやキャッシングローンの利用目的は特に指定されていないので、何につかってもよく「プロミス」のフリーキャッシングは「生計費」に限ります。

 

(ただし、個人事業主の方は、生計費および事業費に限ります)」と書かれているのでフリーキャッシングも事業者用として使えます。

 

上記の表を見る限り「ビジネスローン」は一般カードローンと比べて、融資限度額が少ない上に金利が高いという結果となっています。

 

カードローンをそのまま利用すれば、ビジネスローンより金利が少なく多くの限度額が利用できるので、なぜビジネスローンがあるのでしょうか。

 

消費者金融でお金を借りる場合、一般カードローンは総量規制の対象になるので、融資限度額は年収の3分の1以内と言う制限を受けるので、年収が低ければ、思い通りの限度額で借りる事が出来ません。

 

ビジネスローンは総量規制の「例外貸付」になり、「個人事業者に対する貸付」は総量規制の対象外になります。

 

ですから「ビジネスローン」は審査で返済を続ける事が可能と判断できれば、年収の3分の1以上の融資をしても良い事になっているので、事業を始めて年収も少ないという事業者でも心配する事はありません。

 

1-2.銀行のビジネスローン

大手銀行では個人事業主が事業用資金として申込める商品は少なく、

 

  • 三井住友銀行の「ビジネスセレクトローン」は金利2.125%~、融資限度額1億円以内
  • 東京スター銀行の「スタービジネスローン」は金利6.5%~14.5%、融資限度額500万円

 

などがあります。

ビジネスローンに関しては、地方銀行や信用金庫で検索すれば多くの商品が見つかるはずです。

 

銀行カードローンは基本的に事業用として利用する事が出来ない場合がほとんどです。
ただ、生活費として借りる事は可能なので、生活が苦しいという場合は、カードローンの利用で借りる方法もあります。

 

2.ビジネスローンのメリット

消費者金融のビジネスローンは、即日融資が可能なところもあるので、銀行融資と比べると「利便性が高い」のがメリットと言えます。

 

ビジネスローンの審査は、一般カードローンと同じで、最短60分というスピード審査が可能です。

遅くても3営業日以内に融資が受けられ、融資された資金は、口座振込や、カードを使って提携コンビニATMなどから即座にお金が引き出せるようになります。

 

ビジネスローンは、経営者の方が利用する事業性資金のためのローンなので、事業に使う資金であれば問題ありません。また、運転資金だけでなく生活資金としても使うことができるという自由度は、ビジネスローンのメリットです。

 

ビジネスローンは総量規制の「例外項目」にあたるので、審査で返済できると判断すれば年収の3分の1以上の借入も可です。たとえば、審査で返済余力があると判断されれば、年収が450万円程度でも審査に通れば150万円以上の融資を受けられる可能性があります。

 

3.ビジネスローンのデメリット

メリットだけ見ると「使い勝手」が非常によいビジネスローンですが、メリットだけでなくデメリットもあります。ビジネスローンは、公的融資や銀行融資に比べると金利が高めに設定されています。

 

金利の高さはビジネスローンの最大の弱点で、「年利6.0~18%、審査により決定」と表示されている場合が多いのですが、実際の適用金利は、利用者の信用度審査によって決定されます。上限金利ぎりぎりの金利にされてしまうことも多く、特に、初回の契約時は、ほぼ金利の上限金利になると思っておいた方がよいでしょう。

 

キャッシング会社にもよりますが、「プロミス」「アコム」の上限は300万円、「アイフル」の融資限度額は500万円、この限度額は銀行融資に比べると少なくなりますし、一般カードローンと比べても限度額は少なくなります。

 

お金が借りられるのは、この上限額いっぱいで借りられる訳ではない、というところに注意が必要で、いくら融資してもらえるかは、利用者の返済能力、事業規模、必要運転資金額などから総合的に判断されるので、最大融資限度額が500万円となっていても、実際の融資限度額はそれより低くなるのが一般的で、結果的に、必要限度額にならない場合もあります。

 

4.ビジネスローンの選び方

ビジネスローンで借りる時、それぞれのビジネスローンを比較してから申込先を決める事が重要です。

 

  • 申込条件を確認しておく

ビジネスローンは、法人名義での契約や個人事業主での契約など様々ですが、申込者(代表者)の年齢制限や業歴2年以上と言うような条件設定になっているビジネスローンもあるので、最初に利用条件を確認しておく必要があります。

 

ビジネスローンは、基本的に担保や保証人が不要であることですが、法人での契約の場合は代表者が連帯保証人にならなければならない事もあります。しかし、新たに第三者を保証人にする事もなく申込が出来るので、自社で利用条件を完結させることも可能です。

 

  • 融資実行までに必要な時間

自己資金が不足しがちという場合は、申込みからどれぐらいの時間で融資を受けられるのかが極めて重要になります。

 

銀行や公的機関では、融資までに数週間から数ヶ月かかることもありますが、ビジネスローンの場合は、最短即日から数日間で手続きを完了させることができるので、急いでいる場合は、即日融資が可能なところを選ぶ必要があります。

 

個人向けのカードローンと異なるのは、ビジネスローンへの申込みには決算書類や確定申告書など、本人確認書類以外の資料を求められる事があります。

 

書類の準備は審査時間に影響を与えるので、申込前に書類を用意しておくことがポイントです。

 

  • 金利、融資限度額の比較

多くのビジネスローンは上限金利が年率18.0%に設定されており、消費者金融の個人向けカードローンと変わりません。金利を比較する時のポイントは、上限金利で比較する事がポイントですが、下限金利も抑えておく必要があります。

 

なぜなら、ローンの利用実績や借入額が大きくなると、金利を低く借入する事も可能になるからです。

 

法人向けのビジネスローンは、個人向けのカードローンよりも高い融資限度額となっています。ビジネスローンは、最大融資額を500万円から最大で1億円に設定しているところもあります。事業規模によってどれくらい融資が必要なのかを把握しておくことが大事です。

 

しかし、借入を申込んだとしても必ず思い通りの融資が受けられるわけではないので、その場合の対処法も併せて考えておく必要があります。

 

融資期間や返済回数

基本的に返済期間が短くなれば、利息を少なくする事も出来ます。しかし、事業資金は金額が大きくなる事もあるので、できるだけ長期間でゆとりを持って返済したいという思いもあるでしょうが、借入期間の間は利息が発生します。

 

事前に返済計画を立てる事も重要で、毎月返済以外にも繰り上げ返済などを利用して、少しでも早く完済すれば無駄な利息が発生しません。

 

銀行カードローンも選択肢のひとつ

銀行カードローンは、基本的に事業性資金を用途として利用できませんが、事業主の生活費の補てんに使うのであれば何の問題もありません。

 

個人のお金を事業にお金をまわしているせいで生活が困窮している場合、事業資金ではなく生活資金で借りる、という考え方もあります。

 

おすすめの銀行カードローンは

 

銀行名 金利 融資限度額 必要書類
オリックス銀行 1.7%~17.8% 800万円 ・本人確認書類

・住民税決定通知書または課税証明書
・納税証明書(その2)
・確定申告書(付表含む)

三井住友銀行 4.0%~14.5% 800万円 ・本人確認書類

・50万円を超える借入希望額の場合は年収が確認できる書類

三菱東京UFJ銀行 1.8%~14.6% 500万円 ・本人確認書類

・50万円を超える借入希望額の場合
・源泉徴収票
・住民税決定通知書
・納税証明書その1・その2(個人事業者の方)
・確定申告書第1表・第2表

みずほ銀行 2.0%~14.0% 800万円 ・50万円を超える借入希望額の場合

・住民税決定通知書
・納税証明書(その1,2)

 

事業者が借りる場合、三井住友銀行カードローンのように一般カードローンの申込と変わらないカードローンもあれば、三菱東京UFJ銀行カードローンやみずほ銀行のように事業者が申込む際の書類が指定されている場合もあるので、事前に用意しておきましょう。

 

銀行カードローンは金利も低く、融資限度額が高いので審査に通れば、年収に関係なく希望通りの融資が受けられる可能性はあります。

 

6.まとめ


公的機関の融資や銀行で事業資金を借りるという事は、時間もかかりますし、審査も厳しくなります。ビジネスローンは他の金融機関に比べて「借り易い」という事がメリットですし、即日融資で借りられる商品もありますが、金利が高いので長期で利用するには適していません。

 

表を見てもわかるように、ビジネスローンははっきりいって、総量規制の対象外になるという事だけで、金利が高く融資限度額は少ないという事から、あまりメリットがあるように思えません。

 

ただ、銀行カードローンは、消費者金融と比べて審査が厳しくなります。

 

いますぐお金が必要と言う場合は、とりあえず大手消費者金融のビジネスローンで借りておき、タイミングを見計らって銀行カードローンに借り換えるというのもひとつの方法です。

 

ビジネスローンは公的機関や銀行の事業資金が借りられるまでの、つなぎとして利用する事をおすすめします。