教育ローンを利用する際に知っておく事

子供の教育費がすでに用意できている家庭なら何の問題もありませんが、入試が終わって学校が決まると、最初にする事は、入学金や年間の学費を用意しなければなりません。
学費の用意が出来ていない家庭の場合、教育ローンを利用する家庭が増えています。

 

単に教育ローンと言っても、国で借りる方法や民間の金融機関で申込む方法がありますが、
「どこへ申込をしても同じ」ではないので。申込をする前に、それぞれの特徴を理解してから申込する事をおすすめします。

 

目次

 

1.国の教育ローンと民間教育ローンの違い

学費を用意する方法として奨学金がありますが、入学試験が終わり、合格通知が届けば入学金や学費を用意する必要があります。奨学金は入学金などの納付期限に間に合わないので、入学金や1年間の授業料を教育ローンで借りて、それ以外を奨学金で賄うという家庭もあります。

 

いずれにしても、入学金が用意できていない家庭は、教育ローンを申込む必要があります。

 

教育ローンの申込をする時は、仮にダブったとしてもどちらかをキャンセルすればよいので、国の教育ローンと銀行の教育ローン両方同時に申込をしておきましょう。

 

1-2.国の教育ローン

国が取り扱っている教育ローンは「教育一般貸付」と言い、金利1.8%、最高350万円までの借入が可能で、融資の対象となる学校に入学する学生の保護者で、世帯年収が下記の表以内の方が対象になります。

子どもの人数

世帯年収(所得)の上限額

1人

790万円(590万円)

2人

890万円(680万)

3人

990万円(770万円)

4人

1,090万円(870万円)

5人

1,190万円(970万円)

※子どもの人数が2人以内の場合、条件によって上限額が990万円(770万円)まで緩和できます。

 

審査基準は、世帯主の年収や勤務年数、住宅ローンなど他のローンの借入状況、公共料金の支払い状況などから総合的に考慮して判断されるので、審査基準は民間の金融機関よりはいくらか厳しいと言われています。

 

申込は日本政策金融公庫の窓口だけでなく、近くの銀行や信用金庫、農協などで取り扱いしています。最近はインターネットでの申込も可能なので、手軽に申込が出来ます。

 

審査結果の返答はおおよそ10日前後かかるので、余裕をもって申込む事がポイントになります。

 

1-3民間の教育ローン

教育ローンは民間の金融機関である都市銀行や地方銀行、信用金庫、信託銀行などほとんどのところで取り扱っていますが「申込先が多くてどこへ申込めばよいのかわからない」という方も少なくありません。

 

都市銀行の教育ローンのスペックは、おおよそ下記のようになっています。

りそな銀行以外は前年度の年収が200万円以上あることが条件になっているので注意が必要です。

 

銀行名 金利(年) 融資限度額 返済期間
三井住友銀行

3.475%(無担保型)
2.975%(有担保型)

10万円~300万円

1年以上
10年以内

三菱東京UFJ銀行 3.975% 30万円~500万円

6ヵ月以上
10年以内

りそな銀行 4.475% 10万円~500万円

10年以内
据置期間あり

みずほ銀行

3.475%(変動)
4.250%(固定)

10万円~300万円

6ヵ月以上
10年以内

 

利用条件は

 

銀行名 利用条件
三井住友銀行

・教育を受ける方の両親のいずれか、またはご本人さまで、申込時満20歳以上、満65歳以下の方
・教育を受ける方の両親のいずれか、またはご本人さまで、申込時満20歳以上、満65歳以下の方
・前年度税込年収が200万円以上(個人事業主の方は所得金額)で、現在安定した収入のある方(年金収入のみの方はご利用いただけません)
・当行指定の保証会社であるSMBCコンシューマーファイナンス株式会社の保証を受けられる方
・ご契約時に当行(ローン契約機)にご来店いただける方

三菱東京UFJ銀行

・就学(予定)者の保護者または本人(社会人に限ります)。
・年齢が申込時に満20歳以上、完済時に満70歳の誕生日までで、保証会社(㈱ジャックス)の保証を受けられるお客さま。
・前年度の税込年収(事業所得の方は申告所得)が200万円以上のお客さま。
・勤続(営業)年数が1年以上のお客さま。
・パソコンのEメールアドレスをお持ちのお客さま。
※年金収入のみの方は対象外です。
※携帯電話のEメールアドレスでは申込みできません。
※外国人のお客さまは永住許可を受けている方が対象となります。

りそな銀行

・国内の学校に入学(入園)・在学する子弟の保護者(親権者または後見人)の方
・借入時の年齢が満 20 歳以上満 66 歳未満の方で、最終ご返済時の年齢が満 75 歳未満の方
・継続安定した収入のある方(パート・アルバイトの方も可能です。
・保証会社の保証が受けられる方
・年収・勤続年数などの条件はありません)
※学生の方はご利用いただけません
※法科大学院の場合は上記に合致する就学者ご本人のお申込も可能です。

みずほ銀行

・借入時の年齢が満20歳以上満66歳未満で、最終ご返済時年齢が満71歳未満の方
・勤続年数(自営の方は営業年数)2年以上の方
・前年度税込年収(個人事業主の方は申告所得)が200万円以上で安定かつ継続した収入の見込める方
・保証会社の保証を受けられる方

 

地方銀行は、地域に根差した銀行で第一地方銀行と呼ばれる銀行は全国で64行あり、それぞれが独自の商品を出しているので、それぞれを比較してみる事がポイントです。

 

まずは自身が取引をしている銀行へ問い合わせてみる事をおすすめします。

 

2.審査基準を比較する。

公的機関の教育ローンと民間金融機関の教育ローンとを比較すると大きな違いがある事が解ります。

 

そのひとつが審査基準で、公的教育ローンと民間金融機関の審査基準は違ってきます。

 

たとえば国の教育ローンには公的なものなので、優遇措置や世帯年収の上限がありますが、民間金融機関の収入制限は「前年度の年収が○○以上」とあるように、年収制限の扱いが真逆になっています。

 

国の教育ローンのホームページにQ&Aでは「審査基準を教えてください」という問いに対して、「ご提出いただいた資料などをもとに、お客さまのご勤務(営業)の状況、ご収入(所得)の状況、お借入の状況、住宅ローンや公共料金のご返済・お支払の状況などから、総合的に判断させていただきます。」との回答があるだけで、詳しい事は申込をしてみないとわからないのが実情でしょう。

 

また国の教育ローンの申込必要書類には、預金通帳や住宅ローン(家賃)のほか公共料金2種類以上(電気,ガス,水道,電話など)の支払い状況が分かるもの(領収証など)の提出を求められます。

 

当然これらも審査の対象となるので、公共料金の遅延や滞納には注意が必要です。そのためには申込をする前の、少なくとも直近6ヶ月以上は遅延など起こさず、支払い続けている事が重要になります。

 

3.教育ローンのメリット・デメリット

教育ローンのメリットのひとつは国の教育ローンにしろ、民間の教育ローンにしろ、低金利で借りられるというのが一番のメリットです。

 

ただ、民間の教育ローンの場合はそれぞれの金融機関で設定する金利が違うので、どこで借りるかを検討する時は、利用したい金融機関の金利を調べる必要があります。

 

教育ローンの手続きはインターネットからでも申込が可能ですし、銀行や信用金庫、農協などでも取り扱っているのでどこででも申込が可能ですが、借入金額が大きくなると団体信用生命保険の加入が条件になったりする事があります。

 

教育ローンのデメリットはフリーローンと違って「教育に関する事以外に利用できない」と言う事がデメリットと言えます。利用目的がはっきりしている事で金利が低く抑えられているのですが、もうひとつ注意が必要なのは「返済」についてです。

 

大学などと業務提携している教育ローンは、元金の据置返済が可能な事が多いのですが、一般の教育ローンの中には「借入した翌日から返済が始まる」という教育ローンがあります。

 

国の教育ローンと違って、民間の教育ローンは営利が目的なので、それぞれに条件が違いますが、それぞれをよく比較して、条件の良いところを選ぶ必要があります。

 

4.まとめ

教育ローンを選ぶ時は、子供がどういう方面へ進みたいのかをしっかりと聞き、理解する事が重要になります。

 

これは親の意向ではなく、子供とよく話し合って、本心や意志を明確に理解しておくことが大事で、子供の進みたい方向が決まれば、それによって必要な学費が算出できるので、どこへ申込をすればよいのかも見えてきます。

 

次に、ローンを組む時は、長期的な視野で家計を見るということも忘れてはいけません。

 

何故なら、長期的なローンを組むのは教育ローンだけではなく、将来住宅ローンも組む事もあるかもしれません。長期のローンを組む時は、将来起こるであろう事も含めて、長期的なライフプランを立てる事が大事で、それには家族全員が参加して話し合う事が重要になります。